ID:23473
武ニュースDiary
by あさかぜ
[6277868hit]

■International Man Of Mystery@
「十面埋伏」の盗撮騒ぎで記事がどどーっと出ましたが、
辞書引きながら読むほど興味はないので、この話題に関しては
特別面白いことのない限り、スルーで行きます。

出来栄え・内容はもちろん興味津々だけど、これは出来上がりを待つしかないので、
あとは、いつ公開されるのか、映画祭出品は?(武のタキシード姿がかかってるから)
そして日本公開はいつ? というところですね、ぜひとも知りたいのは。
近いところでは、記者会は本当にやるのか、武は出席するのか、でしょうか。

武登場までの間、また外国の雑誌記事から。
内容はそれほど、特別なものではないのですが、マレーシアの媒体というのが
興味あったので。
マレーシアにはジジのみがプロモに行ったのですが、
当然シンガポールに取材に来ていて、そのときのことを中心に書いたもの。
英語の雑誌で、タイトルはInternational Man Of Mysteryと、
わざわざ訳す必要もないですね。2回に分けて。

International Man Of Mystery@

8月28日午前10時45分。
シンガポール、フォーシーズンズ・ホテル大広間Aに、
金城武が、ワーナー・ブラザーズ初の中国語映画、
「向左走、向右走」記者会見のため、ご入場である。
たくさんの頭がいっせいにその方を向き、口はポカンと開き、耳はぴくぴくとする。
日中混血のアイドルは下界に降りた天使のように、驚くべき美しさで、
背は高く、浅黒く、精悍な様子であった。
また、その、表情豊かだが、なぜか悲しげな茶色の目には
どこか人をひきつけるものがあった。
そして、その目がひとたび微笑むと、ホールにいる誰もかれも、
この会見には共演者のジジ・リョンとエドムンド・チェンもいることを、
すっかり忘れてしまうのだった。

マスコミが、そんな、ファンのようになってしまってどうするのだと叱られても、
それは無理というものだ。
彼らがミステリアスな金城にじかに会って、インタビューする機会は、
そうそうないのだから。
(記録では、彼がシンガポールを最後に訪れたのは10年前のことだ)
非常にプライベートを大事にする、30歳の俳優は、10年のキャリアの中、
なんとか自分のプライバシーを守り通してきた。
誰も、彼と家族がどこに住んでいるのか知らないし、
両親が何をする人なのかも知らない。
台湾と日本を何回行ったり来たりしているのかも
(この2つの国を彼は故国と呼んでいる)、
誰とデートをしているのかも知らない。

「特定の誰かはまだ見つかっていません」
ジョン・リュウ(「向左走、向右走」での彼の役)の、
恋愛に対する悲観的な姿勢に共感するかと聞かれたとき、
このとらえどころのない俳優はこう言った。
「でも、僕は縁を信じます。
もし、夢中になってしまうような相手と出会う縁にないのなら、
一緒にやっていく縁にある人と、その感情を育てていきますね」

金城の表に出ることを嫌う性格は、仕事にまで表れている。
彼はめったに自分の出演映画のプロモーションやテレビ番組に出てこない。
ファンの前に現れない。サインをしない。
そして今、この俳優は、映画の出演本数も年平均4本から、
1年に1本という状態になってしまっている。
「僕は脚本は選びます」と、このスーパースターは、礼儀正しく、
その低くハスキーな声ではっきりと言った。
「でも、『向左走、向右走』や『ラベンダー』のような、
ロマンス映画だけやるつもりはありません。
あらゆるジャンルの映画に出てみたいです」
短いが、私的な面に関わる答えではないだろうか?
よし、もっと彼自身について細かいことを聞き出そうと、
ジョン・リュウの性格は自分と似ていると思うかと質問すると、
金城は、
「ジョン・リュウでも、他の映画で演じた役でも、
現実の僕と同じかどうかはよくわかりません。
家族と親しい友人だけが、僕が映画で演じている通りかそうでないか、
わかるだろうと思います」
と、(やはり)丁寧に答えて、それ以上の回答をやんわりと拒むのである。  (続く)
(Galaxie 2003.10.17-30号)


[5]続きを読む

12月04日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る