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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■香港の「リターナー」評 @(大公報)●A(明報)
去年のものですが、DVD関連ということで……

中国人への偏見――「リターナー」について

金城武を大変気に入っているのは、
彼が香港台湾の男性芸能人には欠けている気質を備えているからだ。
容姿が美しいだけでなく、個性があり、
特に非常に「クール」であるとき、そのひんやりとした瞳は
二振りの刀のように見る者の心臓を突き刺し、心の奥底から揺り動かす。

いっとき、彼は港台両地で大変な人気を得たが、近年は音沙汰無く、
今回映画の宣伝に来港したけれども、以前の勢いは無い。
が、「リターナー」を見ると、彼の外見、立ち居振る舞いから演技に至るまで、
以前よりさらに進歩し、クールな面差しは少しも変わりない。
それどころか、その瞳はおそらくは歳月に磨かれて、深みと成熟を増している。

映画はアニメの雰囲気が非常に濃いSF作品だが、
そこに見られる中国人への偏見の部分は見ていて不愉快であり、納得できない。

映画に描かれた黒社会も殺し屋も、みな中国に関わりがある。
金城武演ずる殺し屋はもちろん中国人だが、
彼は友人と社会の底辺に生きてきて(下水道で成長した)、
彼に関わりを持つのは漢方薬店の女主人だ。
マフィアの首領は中国人で(実は中国語を話す外国人だが、
他にも中国人俳優が出ているのに、
どうしてこの役に外国人を使ったのか私にはわからない)、
これもまた中国に関わっている。

さらに、映画が始まってすぐ、中国人グループと日本のマフィアが
中国の子供達を日本につれてきて取り引きするシーンがある。
また、微妙なことに、未来世界のシーンで、全世界が侵略にあい、破壊されたとき、
ただ1つ残った避難場所はチベットなのだ。

一部の外国人の目には、中国人社会はいつまでも暗さ
(中華街の汚さ、漢方薬店の謎めいたたたずまい、下水道での暮らしなど)や
邪悪(黒社会)とつながっているように見えるのだろうが、
これは香港には秘密結社がひしめき、
ごったがえす街中で銃撃戦がいつでも起こりうると考えるのと同様の意識だ。

「リターナー」は中国人への偏見を持つ映画である。(評:崔暁)

(大公報 2002.11.19)


BBS

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香港の「リターナー」評 A(明報) (再録) - ↓@は1つの見方ということで、とりあえず、初めの部分にだけ注目しておいて下さい。
中国人の扱いに関して、別の見方のものも、再録ですがあげておきます。
他の点でいろいろ異論もあると思いますが。
これも去年のものです。

カッコイイ金城武、可愛いクソガキ

金城武主演の新作「リターナー」は、日本産のSF大作で、
アクションにCGが特殊効果を与えている。
ハリウッドの超大作とは比べられないし、アニメやゲームの域を出ないが、
それでも力のこもった、「ピンポン」や「模倣犯」にまさる、
ここ数年では確かに面白い日本映画である。

山崎貴監督「リターナー」は、金城武の十八番、
優しい心を秘めた、黒革コートの孤独な銃の遣い手がかっこよく登場し、
香港風空中ガンアクションを展開するシーンで幕を開ける。
彼が、年の頃、14、5の「クソガキ」鈴木杏と出会ったことから、
時空を超えた物語が始まる。

ハリウッド作品の焼き直し

この少女は実は2084年の未来から、戦争による滅亡から世界を救うため、
そのきっかけとなったできごとを阻止しにやってきた。
この構想は、明らかに1984年の「ターミネーター」の模倣であって、
未来の男性の救世主を少女に変え、シュワルツネッガー演じたアンドロイドを取り去って、
主人公を現代のガンマン金城武に、極悪なマフィアとの戦いの話にしたにすぎない。

実際、この作品にはハリウッドからの焼き直しが多い。
「スターウォーズ」の宇宙船、「ET」の異様な宇宙人、「マトリックス」の弾丸よけ、
さらにマフィアとの銃撃戦はジョン・ウーの作品を思わせる。
総じて見たことのあるものが多く、新味に乏しい。

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03月19日(水)
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