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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■無冠の帝王?
前衛的な作品も、正統派悲劇も、アイドル映画も喜劇もアクションも
見事にこなせるばかりか、それぞれハマって独自の魅力を出せる……
そんな俳優、めったにいない。
でも、不思議と賞には縁がない……とファンは嘆く……

本人は全然こだわっていないし、でも、とれば素直に喜ぶ人だから、
正当な評価のチャンスをあげたいと――それは自然な気持ちでしょうね。

でも、映画やドラマを作る側は、彼の価値をわかっているからこそ、
次々とオファーがあるのでしょう。
日本語のセリフが云々とこだわる人が多いけれど、
広東語がまだまだおかしかったころに出た「恋する惑星」で、
王家衛はそんなこと、全く意に介さず、彼の真価をしっかり見ていました。

俳優仲間も、「ラベンダー」のイーソンは、金像奨で助演男優賞にノミネートされるほど
チャーミングな演技をみせましたが、前にも紹介したけれど、
それまでにも映画に出ていたけれど、ばかばかしくて泣く演技のできなかったイーソンが、
初めて自然に泣けた、と本人が喜ぶほど、シーンに入り込めたのは、
相手役の武あってだと……実は思っているわけです。
今までの作品を見ても、上手に相手を輝かせる人だと感じます。

それはさておき、彼も受賞したことはあります。
雑誌の小さな企画などはのぞいて、わかるだけ拾ってみました(ノミネートも含む)。

日本では、
・「ザ・テレビジョン」テレビアカデミー賞 主演男優賞(1998) ←一応入れておきます。
・エランドール賞 特別賞(1999) 日本映画テレビプロデューサー協会により、
       年度内に顕著な実績を示した者に与えられる賞  
・ブルーリボン賞 主演男優賞に北野武、織田雄二らと共にノミネート(1999) 
(りんご日報による。国内資料では確かめていません。受賞は北野武)
・第1回ブルガリ・ブリリアント・ドリーム・アウォード(1999)
輝ける未来を感じさせ、若者や社会に夢を与えている人物への賞。
(審査に坂本龍一・大宅映子・浅井慎平がアドバイザーとして参加)

海外では、
・香港金紫荊奨 最優秀主演男優賞ノミネート(天使の涙) 1996年度
(香港の影評人協会が主催する賞)
・香港電影評論学会大奨 最優秀男優賞ノミネート(アンナ・マデリーナ) 1998年度
・アジア・テレビジョン賞 連続ドラマ部門主演男優賞次点(ゴールデン・ボウル) (2002)

香港電影評論学会大奨のときの選考過程の様子が明らかにされていますので、
参考までに――

まず審査員たちによってエントリーが行われ、8人が選ばれました。
そのときの推薦の弁
「私は、光り輝いていた、というほどではないが、
98年、きわだった仕事をした2人をエントリーしたいと思う。
1人は金城武で、もう1人はアーロン・クォックだ。
2人はこの1年の間にちょうど、役柄を交代するかのように演じている。
例えば「アンナ・マデリーナ」で金城武は失恋者を演じ、
アーロン・クォックは遊牧民≠演じた。失恋者と流浪者の友情の物語だった。
そしてアーロン・クォックは「風雲」で今度は失恋者を演じ、金城武は「不夜城」で流浪者になった。
2人の演技は98年の主潮であった「流浪者」のテーマに触れるもので、
かつ的確なできばえだった」

8人の候補は、さらなる討議を通して絞り込まれ、5人がノミネートされます。
そのときの支持の言葉
「金城武が「アンナ・マデリーナ」で演じたのは、香港映画の中では
無名の端役の役どころで、ライトをあてられることはめったになかったし、
その内側の世界をフィルムを費やして描くこともなかったような役だ。
また、金城武はこの作品中で2つの異なったタイプの演技を見せている。
1つは現実社会の中の無名の人間、
1つは愉快でロマンティックな世界の中での無名の人間だ。
その対比ははっきりとして、また金城武の魅力が発揮されている」
(「1998香港電影回顧」)


BBS

03月05日(水)
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