ID:23473
武ニュースDiary
by あさかぜ
[6278209hit]

■カンヌ単独インタビュー2
それ以外のことはに気を回さないんだと思います。
それがとても監督を尊敬するところです。

ずっと考えている。毎日撮影が終わった後、ホテルに帰った後も、
夜中の3時4時まで、明日、このシーンをどうやって撮ろうかと考えているそうです。
朝、1、2時間ぐらい寝て、また撮影を始める。
健康を回復したばかりなので、みんなとても心配して、もっと睡眠をとるように、
いつも監督に、明日は休みにしましょうよ、スタッフも疲れていますよと言うんですけど、
いや、撮るよ、と言うんだそうですよ。ぼくらはみんな感動してます。

――予告編に、長澤まさみとのラブシーンがありましたが、
2人はちょっと辛い恋をしているように見えました。キスシーンもありますね?

武 うん、そうですね。そういうのはずっときまり悪いですね。
こういうシーンはいつだって恥ずかしい。いつもそう感じます。
昨日(記者会見で)、互いによく知りすぎてるから、
こういうシーンはバツが悪いという話があったけれど、
知り合いでなくてもバツが悪いですよ。

――じゃあ、そのために何か準備をすしたんですか?

武 ちょっとね。あのとき、最初のシーンがあれだったので、
ぼくも彼女とはよく知らないし、
でもその日はあれをやらなくちゃいけないのだと思って、
少しおしゃべりしませんかと言いました。
特に何を話すというのじゃなくて、ただちょっとおしゃべりするだけですよ。
互いによく知らないのに、あのシーンでは別離を演じなくちゃいけないので、
とても複雑なシーンだから、いったいどうやったらいいだろうと。

ラブシーンがというのじゃなくて、相手に対する感情を表現しなくてはならない。
ところが相手のことをあまり知らないから、どうしたらいいかわからなくて、
スタッフに2人だけにしてと言って、少しおしゃべりをしただけです。
つまり相手を非常に親しい人だと感じなくちゃいけなかったから。

自身を語る:
20歳のとき監督になりたかった
今の人も気持ちは純粋

――今、あの時代の愛とおっしゃいましたが、
ああいう時代背景での愛と今の時代の愛はかなり違うと感じますか?

武 当時は今と時代背景が違って、僕の役の人物も影響を受けていると思います。
なぜなら長澤さんは日本人で、台湾の家族にはある考え方があるし、
自分は日本の教育を受けて、その後1人の日本人の娘と知り合う。
そこへ戦争が起きて行かなければならない。別れなければならないという、
こういうとても複雑なもので、ぼくもどう言ったらいいかわからないんだけど。

――現代の恋愛に比べてもっと純粋?
物質的な誘惑がそんなに多くなかったんでしょうか?

武 現代はね、今の人に聞いてみなくちゃ。

――あなたは今の人じゃないんですか?

武 もっと若い人に聞くべきですよ。ぼくは、今の人もきっと純粋だと思います。
ただちょっと見ると違う気がするだけで。時代が違うし、道具も違うし。
今は携帯があるけど、前はないでしょう。
でも気持ちは同じ。使う道具が違ってしまっている。
便利か、あまり便利でないか。でも気持ちは一緒だと思いますよ。

――たくさん映画に出演してきて、自分で監督をやろうという考えは?

武 前はとてもやりたかった、若いころは。
20歳のときはとてもやりたいと思ってました。

――今はその考えはなくなってしまった?

武 その後、とても運が良くて、どんどん世界的な監督の人たちが
チャンスをくれるようになって、一緒に仕事をしたとき思ったんです。
わー、すごく疲れる、すごく大変だって。
とても敬服してしまって、俺には力がぜんぜんない、絶対やれない、
監督になりたいなんてどうして思えるんだ、って思いましたよ。完)



「太平輪」の役もピンチヒッターだったと思うと本人は率直に言って、
それを幸運だったと言うという、相変わらずの性格の良さを発揮していますが、
記者たちの取材でそのことを聞かれたジョン・ウーは、

[5]続きを読む

05月24日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る