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たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
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■AC=アル中
ACのステップについて以前に書いたときに、トニー・Aの「14の特徴」を引きました。
洗濯物リスト アダルトチャイルドの14の特徴
http://www4.hp-ez.com/hp/acafukuoka/page4/bid-83311
そこから、アダルトチルドレン(AC)は疑似アルコホーリックであるという話をしました。
たまにAAで、こんな話を聞くことがあります。
父親が嫌いでたまらなかった。酒を飲んでばかりで、家族に横暴に振る舞う父親を嫌いになるのは当然だろう。だから、大人になっても、絶対に親父みたいにはなるまいと、固く心に誓っていた・・・そのはずなのに、気がついてみると、自分も親父と同じアル中になっていたんだ。
アディクションは、人にやりたくないことをやらせ、なりたくないものにならせる、と言いますが、「自分にあんなことをした親父と、今の自分は同じことをしている」わけです。基本的にACのストーリーはこういう構造をしています。
ACというのは、酒を飲んでアル中にはならなかったが、親のアル中と同じ行動をする人になってしまっているわけです。飲まずにアル中になれるんだから、それはすごい才能です。もちろんそれは、アル中でない機能不全の家族のACにもあてはまります。
だから、アル中とACは違う(だから違うステップが必要だ)、と考えるのは、ACの何が問題なのか理解していないわけです。
このように違い探しをしてしまうのは普通のことです。依存症の本人だって、たとえばアルコールの人は、「俺は違法薬物を使うヤク中とは違う」とか「酔ってないのに狂えるギャンブラーとは違う」などという違い探しに熱心になります。これは否認の一種であり、いろんな依存症の共通性に気がつくのは、多少なりとも回復が進んでからです。
ACの場合にも、アル中との表面的な違いに気を取られて、否認が起きてしまうのは無理からぬことです。アル中の場合だって、親が覚醒剤の場合には、子供は「俺が飲んでいるのは合法的なアルコールだから親父とは違う」という言い訳が出てきます。人の問題ではなく自分の問題に目を向けなければ、解決の糸口が見つかりませんし、違いを探すのではなく同じところを探さなければならないのです。
物事を支配しコントロールするために、権勢的になるか、それとも従順な態度で結果を引き出そうと取引するかは、戦略の違い(つまり表面上の違い)であって、本質ではありません。
というわけで、アル中とACの違いを探してみるのは、単なる否認の態度だと断言してかまわないわけです。
08月31日(水)
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