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たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
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■ミーティングのテーマ
僕のホームグループ(AAで所属するグループ)では、毎回ビッグブックを読んで分かち合いをしています。ミーティング・ハンドブックという小冊子は使っていません。クローズド・ミーティングでは12ステップに関する部分を読み、オープン・ミーティングではステップ1と2に関係する部分とドクター・ボブの物語を読んでいます。つまり話はアルコールのことか12ステップのことです。
日本のAAミーティングでは、分かち合う話題として毎回違った「テーマ」(つまり今日のお題)を決めているところが大多数でしょう。僕らのグループではそういったテーマは決めず、「お話しは今日読んだところに沿った内容でお願いします」と言っているだけです。
これはどういうことかというと、
「文章を読んでその内容を理解し、内容に沿った自分の体験と考えを数分で話せ」
ということです。やってみると結構難しく、最初に話をする司会者からしてすでに逸脱することもしばしば、というのはご愛敬です。無理して本に話をあわせることをせず、今の自分に必要な話をする人もいます。ともあれ「ビッグブックに沿ってアルコールかステップの話に集中しよう」という理想だけは高く掲げています。(そうすれば同調圧力も働くしね)。
たまに隣のグループにお邪魔するのですが、そこでは12&12かビッグブックを読んでミーティングをしています。司会する人によってはテーマを決めることもありますが、本を読むのであればいつものホームグループと同じスタンスで話をすればいいので気楽です。
実は昨夜、仲間のバースディミーティングで普段行かない会場を訪れました。そこではハンドブックの3章を読んだ後、テーマが出され、すぐに分かち合いに入りました。僕がAAにつながった頃は、こういうスタイルのミーティングばかりでした。今でもたまにこういう「テーマミーティング」に出ることもあります。だから、慣れているはずでした。
ところが、出されたテーマを聞き、これはどのステップの話だろうと考え出したら、頭が真っ白になってしまいました。悪いことに司会者とバースディの人の次に順番が回ってきてしまい、何を話したらいいか頭の中で考えるヒマもありませんでした。よっぽど話をパスしようと思ったのですが、せっかく来たのだから「バースディおめでとう」ぐらいは言いたいこともあって、その後しどろもどろな話をしてしまいました。とほほ。
これは、何が良いとか悪いという話ではなく、自分の普段のスタイルと違う慣れないことをするのは戸惑いの元だという話です。逆に普段テーマミーティングにばかり出ている人が、僕らのミーティングに来たら「なんだこれ?」と思うかも知れません。
「アメリカには日本のようなテーマミーティングはない」と断言する人もいますが、実際にアメリカに行った人によれば必ずしもそうではないようです(似たようなものはある)。topic を決めて分かち合うのは discussion meeting というのだそうです。ただ、そのトピック(=テーマ)は「何でもあり」ではなく、回復の役に立つAAのプログラムに沿ったものが意識的に選ばれるそうです。
NYのGSOのサイトに「ミーティングお勧めテーマ」が掲げられています。
SUGGESTED TOPICS FOR DISCUSSION MEETINGS
http://www.aa.org/subpage.cfm?page=120
一般的なトピック
・12のステップ
・12の伝統
・「ビッグブック」の各章
・「ビルはこう思う」を読んで
・「どうやって飲まないでいるか」を読んで
・AAのスローガン(おのれはおのれ人は人、気楽にやろう、第一のことは第一に、HALTなど)
特定のトピック
・受け入れること
・感謝の気持ち
・ハイヤーパワーへの信仰
・自己満足(ひとりよがり)
・調べもしないで頭から軽蔑すること
・依存
・恐れ
・許し
・ソブラエティで得た自由
・グループの棚卸し
・希望
・謙虚
・アイデンティフケーション(=自分をアルコホーリクだと認めること。話の始めにアルコホーリクの××ですと名乗ることも含む)
・不全感
・棚卸し
・怒りを手離す
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11月17日(水)
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