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たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
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■薬が原因のストレスとうつ
人の脳はストレスを感じると、ストレスホルモンを分泌して、体がストレスに対応できるように準備します。このストレスホルモンは感情には良くなくて、不安が強まったり、抑うつになる効果があります。

さて、アルコールなどの「気持ちよい薬」を摂った時も、同じようにストレスホルモンが出て、気分を落ち込ませます。これはホメオスタシスの機能が働いて、脳がバランスを取ろうとする(気持ちよくなりすぎないように)からだと考えられています。

薬の陶酔感は短時間で消えますが、ストレスホルモンは残り、気分を落ち込ませる力は長く続きます。

ですから気分の落ち込みを感じて、酒で紛らわそうとしても、酔いが醒めた後は、さらに気分が落ち込んでしまいます。気持ちよく酔うためには、さらに多くの酒が必要になり、落ち込みもさらに大きくなっていく・・・アルコールとうつのデフレスパイラルです。

つまり、うつの時に酒を飲むのは、うつを悪化させるだけです。

依存を形成するおよそすべての物質に、この図式はあてはまります。アルコール・覚醒剤・大麻・あへん・精神安定剤・睡眠薬。

もちろん医者は必要があって安定剤などを出しています。それが危険だとは言えません。けれど、安定剤や睡眠薬を「陶酔感を味わうために」つまり酒のかわりに使い出すと、アルコールと同じようにうつを悪化させ、落ち込みやいらだちが強まることになります。
そこで医者に薬を増やしてもらう・・・処方薬乱用者のできあがりです。
薬の影響が昼間も残って仕事に差し支える程度の人もいれば、普段の服用量は適当なのに周期的にODを繰り返すタイプなどいろいろ。いずれも「依存」と言えるレベルなのかはわかりませんが、乱用(abuse)なのは間違いありません。

薬も多すぎれば、うつが悪くなります。
もちろん、少なすぎてもいけないので、難しいところです。
世間でうつの人間は1割程度。アル中でもうつの人はやはり1割程度。残りの9割の人には薬はゼロでいいのです。

09月10日(木)
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