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たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
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■NATTO
妻が調子が悪いと言いだして、ご飯のおかずが納豆だけになってしまいました。
僕の父母は納豆を食べない人だったので、子供の頃の僕は納豆を食べたことがありません。納豆は食べませんでしたが、とろろ(長芋のすり下ろし)は嫌になるほど食べました。
結婚してから納豆を食う羽目になったのですが、慣れるまで大変でした。外見にせよ、匂いにせよ、口の中での感触にせよ、どうも納豆は食べ物って感じがしません。やはり腐っていると表現するのが正しいでしょう。
でも、芥子をたっぷり入れて混ぜることを覚えてから、納豆もそれなりに好きになりました。
よく言われることですが、納豆を最初に食べた人は勇気が必要だったことでしょう。ゆでた豆を藁づとにくるんでおいたら、いつの間にか腐っちゃったけど、他に食べるものがないから、餓死するよりましだ・・と思って食べたのでしょうか。
なぜ納豆菌によって腐った大豆を食べてもお腹を壊さないのか、理由は僕には分かりません。おそらく別の菌で腐った豆には、お腹が痛くなる原因物質があり、納豆にはそれが含まれてないのでしょう。では、その原因物質は、なぜお腹を痛くするのか・・・。おそらくは、人間がそう進化した結果なのでしょうが、じゃあなぜそう進化したのか、というふうに突き詰めていくと、結局「わからない」という結論にたどり着いてしまうものだと聞きます。
なぜ塩はしょっぱいのか、説明しろと言われても困ります。
同じように、ステップがなぜアルコホーリクを回復させるのか、と尋ねられても、僕にはさっぱりわかりません。AAを続ければ続けるほど分からなくなってくる気がします。ちょっとくらい何か理屈をつけてみたところで、結局突き詰めれば「わからない」にたどり着くのですから・・。
慣れるまで良さが分からないのは、納豆もステップも同じかもしれません。納豆を食べたことがないのに、納豆の味を論じても仕方ありません。食った者勝ちです。そして食べたことの無い人に、納豆の味を説明しても伝わらないのも当然です。
02月17日(日)
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