ID:19200
たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
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■なんでも褒めりゃ良いってもんじゃない

(逆に言えば、出来て当たり前のこと、やって当たり前のことは褒めないほうが良いかも)

最初は褒められるというインセンティブで努力していた人も、やがて成長思考に切り替われば、自分が努力すれば回復できるという自己効力感を得て、外からのインセンティブがなくても継続的に変わる努力ができるようになっていくと思います。

相手の頑張りを褒めるためには、相手に関心を持ってよく観察していなければなりません。同時に沢山のスポンシーを持つことが出来ない理由、忙しすぎるスポンサーが良くない理由の一つでありましょう。

発達障害の人にとって障害は「変えられないもの」なので、変化を促すのは良くないのではないか、という意見もあるでしょう。障害は障害として、その人に変えられる範囲で自分を変える努力が出来た方が良いと思います。いくらその人にとって安定的な環境を用意しても、季節の変化や社会情勢の変化によって環境は刻々と変わっていきます。それにまったく対処する術を持たない、というのは不幸です。

テンプル・グランディンの嘆きは、褒めることで人を動かそうとする安易な処世術を使う人が増え、しかも「結果」を褒める人たちが増えた結果、世の中に固定思考の頑張り嫌いが増えたことを示しているのじゃないかと思う次第です。

経済活動(仕事)の場合には成果が求められるので、結果を褒めるのもありでしょう。だって報酬とか昇給、昇進というインセンティブが別にありますからね。けれど、こと回復という分野では、結果を褒めるのは避けるべきだ、という話でまとめてみました。

11月28日(水)
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