ID:19200
たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
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■自尊感情・自己評価について(その2)
「褒めて伸ばす」というやり方が基本的自尊感情を育てないことに注目しなければなりません。高機能自閉症者テンプル・グランディンの本に、最近の学校の先生は生徒を褒めすぎるし、会社の上司は部下を褒めすぎると指摘していました。結果として

「褒められなければ動けない」

という人たちが増えてしまったと。褒めることは二階部分を伸ばすけれど、それはビールの泡のように吹き飛びやすい。結果として、常に褒められなければ落ち込みやすい努力できない人になってしまうわけです。いつも褒めて、大事に扱ってやらないと仕事しない部下ばっかりになってしまったら、面倒すぎてやってられません。やはり、世間から評価されようとされまいと、こつこつ努力できる人でなければ。

というわけで、二階部分は努力して他者からの評価を得ることで伸ばすことができることがわかりました。でも、一階部分(基本的自尊感情)の話は出てきていません。

逆境にあってめげず、自分の努力が実を結ばず無視されても腐ることなく続けていける強さは、いったいどこから手に入るのでしょうか。

(つづく)

08月06日(土)
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