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あごあごしい日々
by やくに
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■+最後に馬の餞す+
昨日の予選トラブルも凹んだけど、
これがF1だと諦めてしまう。
私はもう、ミハエルの勝利を
真摯に望んでいないのかも知れない。
そう云った意味でも全て負け。
私より強い思いでミハエルを見る人に
私は何一つ敵わないんだと思う。
それでも。
ブラジルで勝って欲しいとは思う。
8回目のWチャンプになって欲しいとも思う。
それでも私は叶わない望みが
有るのを知っていて、
呆然と受け入れてしまうんだ。
何事もなかった様な、平坦さで。
勝利とか敗北とかがね、
なんかもう凄い些末なことに
思えているらしいです。
ミハエルが最後まで
ミハエル・シューマッハで有ること。
そんな簡単なことだけで、良い。
今思うのは、それだけ。
◆◆◆
だって、絶対に
ミハエルは幸せな人だから。
勝利数とか記録より
大切な物を全てF1で手にした男。
家族も家族と呼ぶチームも
仲間も全部F1で手に入れて去る。
あれほど片思いだと思ってた
ミカ・ハッキネンにまで
『ミハエルの最後を見にブラジルに来た』
と、言わせてしまった男。
生涯最高のライバルまで
とうとう手に入れてしまった男。
それでもF1の神様は意地悪で
2戦連続のトラブルで
10番グリッドに沈んだワケですが。
それはね、ミハエル。
F1の神様は貴方に戦いを止め
傍観者になることを許さなかったから。
目の前にあるマシンを
追いかけて追い詰めて上り詰める。
それが貴方の姿だと思ってるから。
少しの失望の中に見えるのが
希望の星なのか、違うのかは判らない。
だから私は貴方が
いつも言っている言葉を贈る。
「トラブルはあったけど
まだ貴方はレースを失った訳じゃない」
「貴方なら出来るよ」
「これくらいのこと、もっと辛いことを
いくつも乗り越えてきたじゃないか」
最後のレースが始まります。
私は淡々と、全てを受け入れるつもり。
いつもそうしてきたように。
そうしようと誓ったように。
10月23日(月)
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