ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■気になる言葉
(1)
最近気になる言葉があって、それがことあるごとにぼくの頭の中をよぎっていく。
どんな言葉なのかというと、「ゆっくり、ゆっくり」だ。
どういう意図があって、こういう言葉がよぎるのだろう?
焦っている自分を戒めているのだろうか。
そういえば、その言葉が頭の中をよぎる時は、決まって緊張感が漂っているような気がする。

しかし気になる。
ということで、今日それが何を意味しているのかを確かめる実験をやってみた。
「ゆっくり、ゆっくり」を行動に移してみたのだ。
つまり、すべてのことをゆっくりやってみたわけだ。
歩くのもゆっくり、動作もゆっくり、考え事もゆっくりである。
すると、面白い結果が出た。

歩いている時のことだが、ゆっくりを実践していると、不思議と信号などに引っかからないことがわかった。
信号にさしかかった時にタイミングよく青になって、待たなくてすんだり、信号のないところでも、道路を渡ろうとすると、車がまったく走ってなかったりした。
つまり、すべてが順調に流れたわけだ。

そういうふうにやっていくと、仮に信号で引っかかったとしても、「この流れに意図があるので引っかかったんだ」とか、「ちょっと焦っていたんだ」などと思って、そのことに腹を立てたり、落胆したりということがなくなるだろう。

運というのはタイミングだと聞くが、もしかしたら、この「ゆっくり、ゆっくり」の呼吸が、ぼくの幸運のタイミングなのかもしれない。
きっと神とか宇宙意識とかいうものが、それを教えてくれたのだろう。

(2)
昔、本で読んだのだが、ある武士が殿様から「霊験あらたかな金言を探してこい」と命じられ、諸国を巡る話があった。
長い時間をかけて探したあげくに、ようやくその金言を見つけた。
その金言とは「待ったり、待ったり」だった。

さて、その言葉を見つけ、久しぶりに我が家に戻った彼は、家の窓に不審な影を見た。
妻一人しかいないはずの家の中に、もうひとつの影があるのだ。
それはどう見ても男の影で、二人は仲むつまじく寄り添っているではないか。

カッと来た武士は、刀を抜いて家の中に飛び込もうとした。
その時だった。
彼は例の金言を思い出したのだ。
「待ったり、待ったり」
さっそく、それを実践してみることにした。

ひと呼吸置き、心を落ち着けてから家の中に入ってみると、そこにいたのは妻の父親だった。
自分が長いこと家を空けて帰ってこないので、心配して様子を見に来ていたらしい。
「待ったり、待ったり」のおかげで、大事に至らずにすんだというわけだ。
11月26日(月)
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