ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■続・腫瘍(?)
昼間、嫁ブーを連れて芦屋の病院に行ってきた。
あいにく駐車場が確保できなかったので、終わったら電話をもらうことにして病院の入口で別れ、ぼくは近くの芦屋漁港で待機していた。
今日の北九州の天気は小雨模様で、昼だというのに空は暗かった。
その空き地には車が数台駐まっていたものの、人影はなく、何となく不気味だった。
待っている間、本を読んでいたのだが、その本が不気味さに拍車をかけた。
何の本を読んでいたのかというと、曽我ひとみさんのご主人の書いた『告白』で、その時読んでいた箇所が、ちょうど曽我さんが拉致される場面だったのだ。
「もし、拉致されたらどうしよう?」
そう思ったとたん、ぼくはすべてのドアをロックした。
さて、嫁ブーと別れてから1時間が過ぎた。
だが電話は入らなかった。
きっと検査が難航しているのだろう。
先の本のこともあって、何となく重苦しい。
それまで聞いていたラジオを止め、CDをかけたのだが、落ち着かない。
さらに1時間が経過した。
その時、ぼくは猛烈な尿意に襲われていた。
誰もいないので、そこで立小便をしても別に咎められないだろうが、車を出ると拉致されるかもしれない。
そこで近くのコンビニに移動しようとした。
その時だった。
ようやく嫁ブーから連絡が入ったのだ。
「もうすぐ終わるよ」
病院に入ってから2時間、「これはきっと何かある」と思ったが、電話はそこで切った。
それよりも小便である。
さっそくぼくは、コンビニ経由で病院へ行った。
病院に着いてから20分後に嫁ブーは出てきた。
「どうやったんか、やっぱり入院か?」
「いや、入院はせんでいいよ」
「病名はわかったんか?」
「あのー…」
「えっ?」
「ニキビの大きいのなんち」
「あっ?」
「脂肪がたまって腫れたらしいんよ」
「あのグリグリは脂肪の固まりやったんか?」
「うん」
「で、とってもらったんか?」
「いや、そのうち小さくなるやろうということで、何もせんかった」
グリグリの大きさは直径2センチ、高さも1.5センチほどあったのだ。
よくそこまで脂肪がたまったものである。
きっと嫁ブーの体は毒素で一杯なのだろう。
心配して損した。
12月08日(金)
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