ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■ワンポイント
いよいよ開店にこぎついた。
人混みに酔ったというのだろうか、今日は久々のお客さんにもまれ、少し頭が痛くなってしまった。

朝8時半の集合という、朝の弱い、しかも昨日の日記が出来ていなかったぼくにとって、ちょっときつい改装オープン初日となった。

夜中の2時まで起きて日記を書いていたのだが、どうも文章がまとまらない。
そこで、朝少し早めに起きて書くことにした。
ところが、朝起きてもうまく書けない。
最後の部分がどうしてもまとまらないのだ。
何度も書き直しをした。
しかし、納得のいく文章が書けないままに、時間が来てしまった。
「仕方ない。これでいくか」
と妥協したのが、昨日の日記だった。

会社に着いたのは、8時半のちょっと前だった。
かなり早めに出たつもりだった。
予想された渋滞はなかったものの、今日はよく信号に引っかかる日だった。
そのため、渋滞に巻き込まれたのと同じくらいの時刻に着いてしまったのだ。

店に着くなり、店長が「朝礼します」と言った。
今日の朝礼は、本社の人間が来ているせいか、幾分長め朝礼となった。
朝礼の最後に、「いらっしゃいませ」の訓練をいつもやっているのだが、その声が今日はやたら大きい。
本社の人が来ているので、みな少し興奮気味だったのだろう。
ちなみに、ぼくはいつも口だけ動かしている組である。
今日もそうした。

さて、朝礼が終わり、売場に帰ろうとした時だった。
Kちゃんというパートさんが、「しんちゃん」とぼくを呼んだ。
ぼくが「あっ?」と振り向くと、Kちゃんはぼくの頭を指さし、「はねてるよ」と言った。
最初、何のことを言っているのかわからなかった。
「頭?」と、ぼくは自分の頭を触った。
すると手のひらに毛先の感触が走った。
『もしかしたら』と、ぼくは慌ててトイレに駆け込んだ。
洗面所で鏡を見ると、後ろ髪が雀の尾っぽのように、束ではね上がっていた。

昨日、頭を洗ったのだが、風呂に入るのが遅かったせいで、十分に乾かないまま床に就いてしまった。
そのせいで、朝起きてみると、髪の毛が爆発していた。
上記のように、日記に専念していたものだから、出掛ける準備に時間を割けなかった。
いちおう爆発は整えたのだが、後ろまで目が行き届かなかったのだ。

さっそくぼくは髪を水で濡らし、念入りに寝癖を直した。
おかげで、何とか寝癖は収まった。
と思ったが、数本の髪の毛はまだはねている。
しかし、そう目立つほどではないので放っておいた。

ところが、夜になって、事務所の窓に映っている自分の姿を見た時、あ然としてしまった。
何と、朝よりもはね方がひどくなっていたのだ。
いつのその状態になったのかは知らないが、この格好でお客さんを相手にしていたのかと思うと、情けなくなってきた。
ぼくは、よくお客さんから「白髪のにいちゃん」と呼ばれているが、これからは「雀のにいちゃん」と呼ばれるのかもしれない。
04月25日(金)
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