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頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■履歴書 その6
「えっ、嘘やろ?」
「いや、ほんと。自殺らしい。ガス管くわえて」
「・・・」
「あの時、声かければよかったのう」
「・・うん」
彼がどうして自殺を選んだのかは知らない。
まさか、2日前のことを気に病んでのことではないと思う。
いや、ないと信じたい。
では、1級下の者にいじめられたのか。
それも定かではない。
しかし、このショックは大きかった。
楽しいはずの高校生活も、このおかげで最初は全然おもしろくなかった。
彼のことを思うたびに、気分がめいってしまう。
周りで馬鹿やっている級友たちを羨ましくも思った。
結局、ぼくが高校で本領発揮するのは、それから1ヶ月後だった。
ところで、彼が住んでいた所は、現在駐車場になっている。
今でもぼくは、その前を通る時に、あの頃の暗い気分に戻ることがある。

12月17日(火)
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