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リュカの日記
by リュカ
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伸びきっていたせいか剃り終わるまでに時間がかかり、こんな風にヒゲを剃っている自分はもうオッサンなんだろうな、とか思った。
少年に悪戯しているようなショタコン親父も、こうやって朝になるとヒゲ剃りしたりしてるんだろうな、と関連付けて浮かんできて、かなり自分で嫌になってきた。
明石じゃなく、伊丹という場所の方が近いらしいので、そっちに行く事にした。
3年ぶりだ。「確かに俺はここに来た事がある」と、ちゃんと風景も覚えていた。凄い人ゴミだった。
関係ない話、今「ひとごみ」を変換してみて気づいたのだが、「人が込む」と書いて「ひとごみ」が正解のようだ。
今までずっと、「人がゴミ」で人ゴミだと思っていた。
自分的に人ゴミの方がしっくり来るので、こっちを使う事にする。
3年といえば、俺はもうまるっきり3年間バイトというものをした事がない。
更新のため列に並んでいると、右アゴがキリキリしだした。
次に胃に来た。キリキリ痛む。息苦しくて、内臓を内側からこすっているような感覚だ。
対人恐怖症かな、と思ったけど、対人恐怖症はわずかな面識のある人間にしか発生しない症例らしい。俺自身も、別に震えが着たりしたわけじゃないので、たんに人ゴミに囲まれた状況が無意識レベルで嫌だったんだろうな、と解釈した。
俺が最初に免許を取ったのは明石だ。3年後の更新は伊丹だ。
で、さらに3年後である今回も伊丹だ。並びながら「じゃあ、次にもし明石で更新するとしても、明石の講習所に訪れるのは免許を取ってから9年ぶりという事になるのかな」とか考えていた。
俺の前に並んでいる男が、長身でかなりいかつい感じだった。
そこから少し連想した。
もし、こいつが俺の目の前でタイプの子を襲おうとしたら、俺はこいつを抑える事ができるかな、とか。
なりふりかまわず死ぬ気でいけば勝てるかなとか、肉でもなんでも噛み千切ってやったら、こいつも俺の耳を削ぎ落とすくらいの事はしてくるのかなとか、こいつを殺す事とタイプの少年が触られる事を比べるなら考えるまでもないだろうとか、痛みで意思が揺らいだりしないかなとか。
仮に防げたとしても、そんなタイプの少年を狙った奴を目の当たりにして、それだけで済ましてしまうのも許せないとか、済ませていいわけがないんだ、とか
威圧感をモロに受けながらそんな事を考えていた。実際そういう状況になった時、少年優先で考えられなければ、今まで考えたり感じたりしてきた事が全部偽になってしまような気がする。文字通り、指一本触れさせないようにしないと、俺の中でその少年が「善いもの」に感じられなくなってしまうんだろうな、というのは分かる。
キリキリは続いた。
オッサンを見ると、全部ショタコン親父に見えてくる。
こいつは卑しい奴だろうな、とか。
例えば、30前後のオッサンを見かけたとする。
俺はそいつの皮膚の汚さを直に目の当たりにするわけだ。
同時に、それは俺にとってのタイプの少年を汚した奴らと同じ皮膚だ。
俺が見かけるオッサンがショタコンじゃないにしろ、その肉の汚さの質は、タイプの子を悪戯したオッサンと同じものだ。
「この汚い皮膚を持った生き物が、あんなに綺麗な少年を汚したんだ・・」と、直に連想されてしまう。
証明写真を撮る時の、係のオッサンの横柄な態度にムカついた。
その後講習を受けなければならないのだが、ただ30分間の間にビデオを観せられて、さらにちょっとした説明を受けるだけの簡単なものだった。
しかも、ビデオが上映される部屋に俺は途中から入れられた。
国が管理している仕事がこんなにアバウトでいいのだろうか、と少し思った。
それから、免許証を発行された。
俺は殆どペーパードライバーみたいな感じで、免許証の色が金だった。
初めて免許を取った時が黄緑、次が水色、で、今回が金色だ。更新するたびに色が変わる。でも、次回の変色はないだろう。
個人的には黄緑の時が一番気に入っていた。
さっきまで持っていた水色の免許の証明写真は、頬がコケているのが分かるくらいゲッソリした感じだったのに、今回出来た金の免許の証明写真は、ずいぶんふっくらした顔になっていた。
次の免許の更新は5年後だそうだ。

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12月27日(月)
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