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リュカの日記
by リュカ
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母も「私も66歳やし、結構生きた方やと思う」と言い、俺は「親父が死んで10年生きたしな・・・」と言い「そうやね」と。
しゃくりあげて泣いてしまっている。
父に続いて母まで居なくなるとかまじでたまらないわ・・・
そんな感じ。
モダン焼きを食べて少し気持ちが落ち着いた。
母ももう既に自分の人生に満足している感漂わせてるんだよな。
息子の俺とも和解出来たし、父の死も看取って妻としての役目も果たしたし、孫も出来てその姿を見て可愛がる事が出来たし。
人生を全うした気持ちがあると思う。
と、書いててまたしゃくりあげてきてしまう。
今日弟が来るから、と俺も実家に呼んで合流を促したのも、母なりのけじめの意味もあったのだと思う。
家族揃ってるところで発表しなきゃ、みたいな。
現在午後18時48分。
とりあえずメッセの子にだけでもと、母の件に関して報告のメッセージを入れておいた。
医療をかじっていたメッセの子に報告する事によって、母の癌がより現実味を帯びて覆いかぶさって着そうで怖い、という気持ちももちろんある。
でも俺の事を本当の意味で真摯に心配してくれるのはネット上では今ではメッセの子だけなので、きちんと筋を通して報告しておかなくては、と思った。
まだがんと決まった訳でもないのに、まじで涙が止まらない。
母にはカミングアウト出来て良かったな、と思う。
ちゃんと理解を示してくれたし。
父だったら理解してくれなかったろうな、とカミングアウトした当時母は言っていた。
母まで居なくなってしまったら、俺はもう生きていく気力がなくなりそうだ。
自分が何の為に生きているのか分からなくなる。
働き始めて「納税してるから生きていていいんだ」なんてしょうもなくてみすぼらしい理由付けなんてしたくないし。
自殺だけは極力しないでおきたいと思う。
みんなと同じ世界に行けなくなる可能性が非常に高まるから。
なぎさとの不倫みたいな関係を清算出来て、これでやっと晴れて後ろめたさを持たずに家族と接せられると思った矢先にこの報告だ。
俺の人生ってやっぱりこういう風に出来てるんだよな。
メガビなんてもう二度と覗かない。
あそこの連中は人の心が無い冷血動物で人間じゃないから。
せめて母との遺された時間はメガビみたいなしょうもない歪んだゴミクズ連中の巣窟と関わる事なく静かに大切に過ごしていきたいと思う。
実家に居た時はショックはショックだったけどまだ麻痺してて、帰り道で泣きそうになったけどまだ耐えれてて、家で一人になって涙腺が決壊したな。
現在午後19時37分。
今日は寝る前の薬を飲もう。
現在午後19時40分。
今日は寝る前の薬を飲んだ。
メッセの子から返信が来た。
「日記見ました。悪いパターンを考えると号泣してしまうのは分かりますが、悲しむのはまだ早いと思いますよ。良いパターンの方を考えましょう。癌ではなく、きっと良性の腫瘍だって思っておいた方が今は気持ちを楽に持てると思います」と。
俺は「そうだね。でも母の従兄弟に医者が居て、経験から癌だろうなって反応だったみたい。そこから放射線治療になる可能性があるって言われたって。でもありがとう・・・」と。
メッセの子は「周りも含めて、リュカさんの中で悪いパターンでもう確定みたいな気持ちでいるようですけど、希望を持ってください」と言ってくれた。
メッセの子が色々と励ましてくれている。
頼もしいし、ありがたい。
泣きまくったので薬の周りが早いのか、薬が効いて眠くなってきた。
40歳は人の死の匂いがしない良い年だったのに出鼻をなぎさに台無しにされて挫かれてしまって最悪だったが、41歳の誕生日は完璧に過ごす事が出来たのに母の衝撃発言で最悪の年になるかもしれない。
せめて40歳の誕生日が完璧に送れていたら、となぎさを恨む気持ちが沸きあがってくる。
どのみちなぎさと繋がってた時点で胸を張って家族と接する事は出来なかったろうし、ある意味40歳が台無しになったのはなぎさとの関係を清算出来る良いきっかけだったのかもしれないが。
現在午後20時27分。
今日は寝る。
12月10日(日)
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