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リュカの日記
by リュカ
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犬を抱きしめ撫でてるうちに、犬の喉元辺りに2つのスイッチが付いている事に気が付いた。
一つは凹んでいたけれど、もう一つは突き出している。
突き出している方のスイッチを押してみる。
すると、犬の鳴き声が子供の声に入れ替わった。
スイッチを押す事で、犬の言葉を人語と犬語に切り替える事が出来るらしい。犬は、子供の声で関西弁を喋っていた。
大阪みたいなコテコテの関西弁ではなく、兵庫県の子供が使うような柔らかい感じの関西弁だ。
しばらく、家の中でその犬と色々な事を喋ったと思う。
別の場面、その家に通じた地下通路みたいな場所を、犬と共に進んでた。
何者かは覚えてないけど、自分を追ってくる集団が居るらしい。
犬も一緒に逃げてくれるのか、と、それに安心感を覚えてた。
そんな夢だ。
俺が読んだ小説では、レスタトという名前のヴァンパイアが、自分の肉体を奪われ人間として生きなければならなくなり、その苦難の際、偶然出会った「モージョー」という名前の犬を連れて一緒に行動するのだが、それが脚色されたような夢だった。
目が醒めてから、「犬を飼う」という事について考えてみた。
夢の中で感じたように、自分を和ませてくれるだろうか、と。
犬は数年で死んでしまう。長くても20年は生きるだろうけど、自分の人生の途中で先に死んでしまう。
また、自分が先に死んでしまった場合。
鍵を掛けた家の中に閉じ込められたままになってしまうその犬は、誰にもその存在を知られず、誰にも引き取られる事なく、そのまま餓死してしまうだろう。
やっぱり動物を飼うなんてありえないな、なんて事をしばらく浮かべた後で、学校に行くため家を出た。
両親が帰ってきた。
俺はアメリカ土産にグミを買ってくるよう頼んでいた。
母親が、ちゃんと買ってきてくれていた。俺が頼んだものとは、少し違うグミだったけど。
それとは別に、俺の従姉妹が俺のために自腹で色々お菓子を買ってくれたそうだ。ビニール袋一杯に、グミやキャンディーが詰まってて、それが何だか嬉しかった。俺よりずっと年下なのに。因みに、弟の分は無かった。
俺が15歳の頃、向こうにホームステイして、その時まだ子供だった従姉妹達と色々遊んであげたりしたからかな。
俺が親戚の集まりに参加した時、弟は従兄弟達とよく話すけど、俺はただその場に居るだけ、という状態になる事が多いのに、去年あたりアメリカの従兄弟達が日本に来た時は、弟よりも俺の方に懐いてくれるような感じだった。この従兄弟達も、向こうに移住するより前は、どちらかというと弟の方に懐いていたような感じだった気がするけど。
俺は誰からも差別される事が殆どなのに、今回贔屓してもらったような感じで、それが新鮮で少し微笑ましいような気持ちになった。
従姉妹が詰めてくれたビニール袋の中に、キャンディーが2つ入ってた。
そのキャンディーには、ムカデのような蟲(恐らく本物)が詰められていて、それに少し引いてしまった。
日本でも、10年以上前に女子高生達の間で「蟲キャンディー」みたいなものが流行っていた事を覚えてる。俺がまだ小学生だった頃だけど。神戸の東急ハンズでも売られていた。
俺は蟲が嫌いだ。触るどころか、見るだけでも鳥肌が立ちそうになるくらいに蟲が嫌いだ。
グロテスクでおぞましくて気持ち悪くて。恐怖感すら持っている。
それを口に含んで味わって飲み込むだなんて考えられない。
でも、せっかく年下の従姉妹が自分でお金を出してプレゼントしてくれたんだから、やっぱり覚悟を決めて食べないと勿体無いな・・
グミを少しだけ食べた。
美味しい。
06月16日(金)
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