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抱茎亭日乗
by エムサク
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■散歩屋依頼,ナンパ失敗,『秋の夜長に泡盛を飲む会』
某先輩から電話。
「お願いがあるんだけど、今日は暇?」と韓国から来たお客様のショッピング案内を頼まれる。
「今日はダメです」「じゃ明日は」「泡盛飲み過ぎて大変なことになってるかも」「酔払ってるぐらいの方がいいんだよ」ってことで引き受ける。
「それってアルバイトですよね?」
「飲み食いは好きにしていいよ。ギャラが欲しいなら出すよ」。
そう言えばすっかり休業状態だが私は「散歩屋」という事業もやっていたのだった。
先輩はそんなことは全く知らないが、実は顧客第1号かも。
友人の写真家北野謙さんの小平のお家で泡盛会。新宿『沖縄市場』で買った豆腐ようとミミガーを持って出掛ける。
池袋から埼京線に乗ったら太鼓を持っている若者がいて、エイサーか?と思う。
4人組でおじさんと男の子2人と女の子。おじさんの語り口は明らかにウチナーンチュ。
豆腐ようとミミガーに加えてこの人たちを北野邸に連れて行ったら盛り上がるだろうなあ。
新宿で中央線に乗り換える。4人組も中央線ホームに来た。声をかけるしかない。
「エイサーやってるんですか?」
「はい!」と可愛い男の子。
「これからどこに行くんですか?」
「中野サンプラザで公演があるんです」
「まあ!そうなんだ。私はこれからお友達の家で泡盛を飲む会があって、お誘いしようかと…」
「それはいいねえ!その前にちょっと中野で見ていきませんか?」
と反対に誘われる。せっかくだから見ていきたいけど、出番は7時からだと言う。
北野邸では3時から宴が始まっていて、既に5時近くで、7時からの公演を見てからでは遅くなり過ぎる。断念。
「私もエイサー少しやってたんです」
「へえ、どこで?」とおじさん。
「『新宿テーゲーズ』っていうんですけど」
「先生は誰?」
「よくわかりません」
実はおじさんは三線の師匠で宮古島から来たとのこと。
「どこで教えてらっしゃるんですか?」
「ハートさぁ」
素敵!!これぞウチナーンチュ!
一行と別れて「クイチャーパラダイス、師匠は宮古島から」とメモ。
ネットで調べてみると、『クイチャーパラダイス』は世界最大?の三線教室網を持つ沖縄民謡グループで、代表は仲本光正さんという人らしい。確かにあのおじさんだ。
だから「池袋他約50箇所で」じゃなくて「ハートで教える」なのね。
中野サンプラザのイベントは『2003沖縄芸能フェスティバル琉球のひかりと風』。
面白そう。チラッとでも覗いてみるべきだった。
北野さんからは「西武線鷹の台駅から紅葉の玉川上水散策がお薦め」と聞いていたが、
私がJR新小平駅に着いた時はすっかり暗くなっていた。
北野さんの家は古い一軒家で、玄関には靴があふれ、子供が走り回り、二間続きの部屋はぎゅうぎゅう。
一緒に来るはずだったT大学3年生の報道カメラマン志望のUさんは風邪でダウン。
他に知っている人はいなかったが、北野さんがいろんな人を紹介してくれる。
アートTシャツ作家の北川純さんの裸体像Tシャツ計画や、一人暮らしをしている家賃1万円の15部屋の豪邸の話など、面白かった。
北野さんも好きなひびのこづえの、アコーディオンスカートは子供にウケルかな、と思ったがお母さん方に大変好評。小さな子はボタンに触りたがる。可愛い。
いろんな泡盛と沖縄料理で美味しくて楽しくて、飲みすぎた訳でもないのに、途中から頭痛。
北野さんを紹介してくれた、建築家でクラブVJでWEBデザイナーのyuhi君は22時頃来る。
話をするのは久し振りで、嬉しかったのだが、内容は結構深刻。
どうしよう、力になるには、私に何ができるだろう、と考えるが酔っ払いの頭痛持ちで
「わからない、どうすればいいんだろう?」って情無い。
ピーク時は40人ぐらいいたと思われる北野邸もだんだん人が減ってきて、これからディープな語りに入るか、というところで私は限界。
北野さんのお嬢さんが寝ている布団に並んで寝る。2時半ぐらいだった。
11月08日(土)
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