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抱茎亭日乗
by エムサク
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■慶応義塾大学病院,映画『HERO 英雄』,『なすび』
 慶應病院で子宮ガンの検査。
待ち時間に本屋で『バカの壁』を立ち読み。宣伝や書評を読んでも全く読む気にならなかったが、昨日の名原さんのメールに登場したので目を通す。

やっぱり私は養老孟司より中島義道だ。名原さんには「シモーヌ・オノ『君は理解されているか?』を読むとヒントがある」って教えてあげようかしら。

更に朝食を売店で買ったり、トイレに行ったりしてたら検査の順番を飛ばされてしまった。

検査は相変わらず不快ではあったが、酷く痛くはなかった。
ベテラン先生でうまいのか、私が慣れたのか?

痛いのは懐だった。この間の子宮の入り口と奥の検査が5千円で、今日は入り口だけなのに1万円?なんで?と思って領収書を見ると「手術・麻酔料」が3千円。
麻酔かけられてたんかい!知らなかった。痛くないはずだ。

 午後出勤のつもりが遅くなってしまって大失敗、と思ったら会社でもPCのメンテナンス待ちで「休憩して来て下さい」。1時間弱読書。

今、大場昇著『からゆきさんおキクの生涯』を読んでいる。これは面白い。
おキクは57年振りに日本に帰国するのだが、前年には横井さんがグアムから、翌年には小野田さんがフィリピンから帰国した。
おキクさんの帰国もかなり大きな話題になったようだが、私は横井さんも小野田さんも覚えているのにおキクさんのニュースは全く知らなかった。

 どうかなあ、と思っていた『HERO』を見る。面白くなかった。少し寝てしまった。
色が美しい、映像が素晴らしい、と言われる映画はたいてい話がつまらない。

 目白のバー『なすび』で、常連の和角仁さんが編集した『あなたの日本舞踊 名取と名取をめざす人のために』全6巻の出版パーティーがあるとのことでお邪魔する。
『なすび』は2回目で、和角さんとは面識がないのだが、店主のちあきさんが招待してくれた。

小さなお店だが20人ぐらい入っていただろうか、ギュウギュウ。
執筆協力した舞踊家の坂東鼓登治さんとお話。鼓登治さんは村尚也という名前でNHK「日本の伝統芸能」の講師もされている。

鼓登治さんの「『マトリックス』のワイヤーアクションは歌舞伎、『HERO』は舞踊です」という話や「伝統芸能を学校で教えるのはいいけれど、日本舞踊は子供に教えるものではないと、僕は思う」など、興味深かった。

 名原さんのメールについて『太古八』の羽賀さんや、ちあきさんに聞いてみたかったのだが、パーティーで話せる状況ではなかった。
帰ろうとしたところで「日記読んだよ。面白いね」と話し掛ける人あり。

「日記は面白い。でも『やらぬ仲』は全然面白くない。あれはダメだ」と何度も言う。
日記の内容を良く覚えているので驚く。

プリントアウトした名原さんのメールを見せて意見を聞く。
「『おろし金』、これは当たってるな。『嫌われるゾ!!』、そりゃそうだな。」
ってそういうことを聞いているんじゃないけど、まあいいや。

「田中康夫の『なんとなくクリスタル』読んだか?」
「読んだと思います」
「思いますじゃダメだ」
「随分前のことだから、読んだと思います。家にあったはず」
「最初の1行はなんだ」
「覚えてない。月日は百代の過客にして…情に棹させば流される?違うか」
話に入ってくる人あり。
「何いい加減な事言ってるんだ」
酔って絡まれてるのか、文句ばっかり言われる。帰る。

雨。目白駅まではすぐだが、池袋からはタクシー。
09月24日(水)
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