ID:11544
抱茎亭日乗
by エムサク
[326865hit]
■『私の嫌いな10の言葉』,お仕事ゲット,ジャーナリズム講座,『太古八』,『なすび』,『はやし』
私の大好きな中島義道の『私の嫌いな10の言葉』を再読。
嫌いな順番なのか知らないけど3番目の「おまえのためを思って言ってるんだぞ!」より。
「この言葉はとりわけ虫酸が走るほど嫌いです。それはウソだからであり、自分を守っているからであり、恩を着せているからであり、愛情を注いでいるとかんちがいしているからであり、つまり徹底的に鈍感でしかも狡いからです。」
「『おまえのためを思って言っている』という言葉を吐く人は限りなく鈍感です。コチラの気持を正確に察知していっていることはマレで(ほとんどなく)、自分の気持ちを押し付けているだけなのですから。しかも『よいこと』をしているという思い上がりがある。権威や体制や伝統を背景に裁く卑劣さがある。ガンジガラメの自己防衛という狡さがある。」
「自分も昔おまえのようだった、しかしあるとき目が醒めた、と続くこともある。それでも傲慢さには変わりがない。あんたの人生をおれの人生に重ね合わせるなって!ただ、自分の経験だけを語れって!あんたの人生だって、どうせ大同小異の汚い人生なんだから、いまさら教訓がましいこと言うなって!」
ああ素敵、中島義道。私の憧れの人だ。怖くて会いたくないけど。
東京ライターズバンクから紹介された会社に連絡。さて初仕事となるか。
他に「『成功している農業者』テレビドキュメンタリー出演者を募集」というのもあったので、私の仕事ではないが、心当たりに連絡。
東京ライターズバンクは、こんな感じで小さな実績を作って、ギャラで入会費を稼ぐことが出来たら登録しようと思う。
8月末でやめた会社を昨年紹介してくれたAさんからメール。
仕事を紹介して下さるとのことで、神楽坂の事務所。
非常にいいお話でやる気満々。ただ心配はタバコ環境のみ。
禁煙の職場でありますように。神に祈る。お願いだー!!
ジャーナリズム講座。本日の講師は太田出版の編集発行人落合美砂さん。
テーマは「ベストセラーの仕掛け」で、落合さんは『完全自殺マニュアル』『オタク学入門』『Mの世代―ぼくらとミヤザキ君』などの編集で知られている。
150万部売れた『完全自殺マニュアル』は初版7千部だったそうだ。
今も年に何万部か売れるという。「古典」となった感じだろうか。
発売当時は「いつでも死ねると思うと楽に生きていける」という反応が大半だったが、
今は本当にマニュアルとして買っている人が増えてきて
反響というより薬物とか縄の結び方とか、質問がより具体的になっているらしい。
薬物などについての表記は古くてほとんど使えないそうだ。
「改訂版を出す気はないですか?」と聞いたら「嫌です。出したくない」と落合さん。
次に出した『完全失踪マニュアル』は、著者自身が本当に失踪してしまった、という話は面白かった。
懇親会もなく終わったので、『太古八』の羽賀さんに電話。
昼間にも電話して、昨日メールをくれたCさんについて聞いていた。
Cさんが太古八のお客さんというよりも、羽賀さんがCさんのお店の常連なのだった。
「今度行こう」という話だった。
羽賀さんは電話に出ると第一声「行こう!」。22時前に『太古八』着。
ビールを頂き、羽賀さんの俳句を見せてもらいながら営業が終わるのを待つ。
Cさんのお店は太古八から歩いて30歩の『なすび』。小さなスナックだった。
Cさんは「凶暴エロ親爺」という感じではなく、陽気な芸術家。
昨日の今日で私が登場して、驚いていた。私もビックリ、なんだか不思議だ。
初対面のCさんが私に起った出来事を知っていて、私のことを前から知ってる羽賀さんに説明しているのを「ああ、そう言ってたねえ」と聞いている。
インターネットをやらない羽賀さんは更に摩訶不思議な感じだろうなあ。
羽賀さんの差入れのモツ煮込み。美味しい。レバだという。私はレバーは大嫌いなはずなのに。全然砂っぽい感じがしないし臭くない。
調子に乗って大きいのを食べてしまったらやっぱり苦手だったが。
さつま芋のオレンジ煮もうまい。この空間で『太古八』を味わうのも不思議。
[5]続きを読む
09月18日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る