ID:11544
抱茎亭日乗
by エムサク
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■ポチの告白,藤の家,ゆうばり国際ファンタスティック映画祭閉会式,SAYONARAパーティー,グレース
受賞結果はヤングファンタスティック・グランプリが『血の涙』、審査員特別賞が『三差路ムスタング少年の最後』で、私の一押し『シチズン・ドッグ』も何か賞をもらったと教えてくれた。
感想を述べ合う。
Rさんは『ポチの告白』を見ないで同じ時間にやっていた『子ぎつねヘレン』を見たそうで、残念。

「閉会式のスピーチで映画評論家の塩田(時敏)さんは泣いていた。なんで?」
と聞かれる。
「前のプロデューサーの小松沢さんがいつも泣いていたから、後を引き継いで泣いたのでは」と適当なことを言った後で
「あ、違う。多分映画祭の強力サポーターだったパブのマスターが亡くなったからだと思う」と訂正。

他いろいろな話。
Rさんはゆうばり映画祭は初めてだそうだが、東京国際映画祭や世界各地の映画祭に行って記事を書くのが仕事だそうで、いいなあ。楽しそう。
「君は何をやっているの?女優?」と聞かれて困る。

 会場を出る最終バスで戻る時も、ホテルマウントレースイの停留所で「降りないの?」と指差される。降りろってことか?
「皆さんは?」と聞くと「シューパロに行く」。
「私も行ってもいいですか?」と聞くと「いいんじゃない、(ホテルは)出入り自由なところだし」
「パーティーに行くんですか?」「そう」
私は行くべきではないのか?考え過ぎか?わからないけど、ついて行く。

とりあえず開場まで離れたところにいてみた。

 夕張青年会議所主催の『SAYONARAパーティー』が始まってすぐ、「玄さんのお陰でしょ」と私に言った人もいる前で、玄さんにお礼を言う。
これはいやらしいアピールかもしれないが、私の本心でもある。
私が夕張にいること、夕張であったこと、得たもの、何もかも玄さんと玄さんの映画が機会とパワーを与えてくれた。
本当に感謝している。いっつも。
常に尊敬している。伝わってなくちゃ意味がないのかもしれないけど。

『Variety』のRさんと再会、日本語で「久し振り」と言われる。

ファンタスティック・オフシアター・コンペティションの審査員内田春菊さんとお話。
バンドについて。開会式もそうだったが、セクシーで素敵な衣装について。

映画祭の夕張事務局幹部でもあり市の職員でもある方とお話。
パンフレットについて、各種イベントについて、札幌市との連携についてなど。
誠実にお話してくれ、素敵な方だった。いいなあ、夕張。

お料理も美味しかったし、抽選会も盛り上がって、チケットも売切れ大盛況で昨年の極寒ストーブパーティーより、かなり良いパーティーだったのでは。
ビバ、夕張青年会議所!

 終了後、Rさんにみんなと飲まない?と誘われるが、私は玄さんたちと『グレース』。
マスターは24日に倒れて亡くなったそうだが、映画祭期間中は葬儀は行わず通常通り営業を続けているとのこと。
私はマスターと直接話をしたことはないと思うが、23日夜Fさんに「行くなら送りますよ」と言われたのに、と残念。

みんなで映画と映画祭の話などしていたら、酔っ払ってカラオケをガーガーやってた人がテーブルとソファの上を土足で走りこんで来た。
Kさんが「てめえ!」と叫んで立ち上がり酔っ払いを引きずり降ろす。
Nさんが謝る様に言うが酔っ払いの男は「嫌だった?嫌だった?」
嫌じゃないわけねえだろ。
玄さんは一瞬「おお」と言っただけで若者と映画の話を続けている。

私と同室のKさんが「謝れ!」と大きな声で叫んだので驚く。
大声など聞いたことがない、いつも涼しい笑顔のKさんだが、考えてみれば舞台出身の女優なのだから、こんな啖呵など慣れたものなのだろう。
カッコ良かった。

外でやれ、と言われて表へ出る酔っ払い男と叱る人たち。
寒いのに、大丈夫だろうか。
暫くして、酔いも醒めたようで男が謝りに来る。
私は勘違いして調子に乗るとこうなるのだな、と自らに置き換え震え上がる。
嘘だけど。

 玄さんが帰る車で一緒にホテルまでMさんに送ってもらう。
そんなこんなの夕張最後の夜だった。


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02月26日(日)
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