ID:104448
暴かれた真光日本語版
by 日記作者
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■100 hachiouji
最終更新日:2002.10.30 HOME


週刊新潮1995年4月27日号140-143頁
「八王子に四十五万坪を買った『○○真光』」 (原文のまま)



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 東京・新宿区信濃町と山梨県上九一色村の共通点は何か。どちらも宗教法人の土地買占めで、住民を大いに憤慨させた地域である。前者は創価学会、後者はいわずと知れたオウム真理教。浄財とやらが不動産に化けたほんの一例だ。そのオウム騒動の折も折、都下八王子市からこれまた新興宗教による山林買占め話が聞えてきた。買占めに走る地元不動産屋のバックに、”手かざし”で知られる「○○真光」の名が。

 買占めが進んでいるのは、八王子市北西部の上恩方、小津と呼ばれる山間の一帯である。市街化調整区域であることに加え、一部には市行造林といって市が林業振興以外には使わせないという規制をかけている部分もある。つまりシロウト目には、さほど魅力があるようには見えない土地柄だ。ただ、二十一世紀へ向けての圏央道(千葉、茨城、埼玉、東京、神奈川にまたがる総延長二百七十キロの環状高速道路)構想があって、その計画上の八王子北インターチェンジのすぐ西側に、この買占め地域はある。

 買占め話は、地元不動産業者の間では一年前から取沙汰されていたようだが、この問題が八王子市議会で取り上げられたのが、去る三月二十八日のことだった。質問に立ったのは、自然保護の立場から圏央道構想そのもに反対の立場をとる福富りえ子市会議員。目下、市議選に奔走中の福富氏がいう。

「今年の二月、ある地主さんから相談を受けたんです。どうも計画されている八王子北インターの西側の山林がかなり買い占められているようだということでしたので、私も調査してみました。そうしたら、ある業者が膨大な面積を買い占めていることが判明しました。山林ですから、実測による縄延びを考慮すると、買占め面積は約四十五万坪にもなるんです。それが大盛という地元の不動産業者なのですが、ある地主さんには国際会議場を造るからといってみたり、ある地主さんには林業体験場をつくるといってみたり、相手によっていろんな理由をつけて近づいているんです。しかも、売買の承諾をしたら翌日には億単位の現金を持ってくるというような感じだったそうです」

 そこで、それほどの羽振りをきかす業者についても調べてみると、ちょっと事情がちがっていた。

「大盛という会社の年商は五千万円程度でした。それなのに、買った土地には抵当権がまったく設定されていないこともわかりました。坪数から計算すると、総額で百三十億円もの資金が投下されたと考えられるんですが、こういう規模の会社がどうしてそんな巨額を投入できたのか、ますます疑問が深まっていったのです」

 福富議員は、業者が市の開発規制の網を知りながら、山林を買いまくったのは、その裏に何らかの政治力があるからではないか、とも問い質した。大盛社長の村上生氏と波多野重雄市長の関わり、また八王子市も含まれる東京十一区選出の伊藤公介代議士(自民党)との関係に言及したのである。
 
さらに大盛の資金源として、ある宗教団体が噂になっているとも指摘したが、

「結局は疑惑がますます深まったという感じですね」 と、福富氏。

「市長も市も、この買占めのことは私が質問するまでまったく知らなかったといっているんです。市行造林地が含まれているのにですよ。こちらは具体的に質問しているにも拘らず、肝心なところは答えないんです」

 市側の答弁は要するに、この土地売買に政治的な背景はなく、あくまで民間同士の経済活動として見守るしかないというものだったのである。

<キャッシュでポーンと>

 大盛なる不動産業者は、実にこまめに買占めに動いた。金額にして数百万円単位から一億円を超えるものまで。地主側を売る気にさせたのは、やはりこの業者の金払いの良さだった。

 地元の森林組合の理事長でもある原武さんの話。


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