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暴かれた真光日本語版
by 日記作者
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■1996仏議会とセクト(6)-(8)
 代わりに、法律という融通の利かない物ではなく、臨機応変に対処できる、各省合同による首相直属のセクト観測所の設置と、宗務高等審議会という会計監査院や公正取引委員会に匹敵する監督機関の設置を提案した。後者の構成は、各種宗教の代表者10名、宗教の分野の権威者(被害者を守る会代表も含まれる)10名、関係省庁からの代表者10名ずつの30名で、現在宗務部がおこなっている調査や手続きをさらに拡充させ、あわせて中立度と効果を増そうというのが狙いである。この柔軟な姿勢を見ると、そもそも日本のような宗教法人法という1つの法律ですべての問題を扱おうとする考え方に、無理があるのではないかと思える。

■ 日本は「セクト天国」か
 この報告書の提案がどこまで実施できるかは予断を許さない。しかし、立法行政一致して報告書に賛成、そして「世論」のセクト認識を公認したという事実だけでも、画期的なものがある。
 宗教問題かどうかという論争に終止符が打たれ、セクトは宗教問題ではないと断が下されたため宗教弾圧だと非難される心配がなくなり、実名報道に対する名誉毀損訴訟にも安心して対処できるようになって、伸び伸びとセクト報道ができるようになった。
 いくら宗教問題ではないとは言っても、セクトはネオ・ナチ問題のように思想の問題でもあるのが対応の難しい所であり、公権力の介入には限界があるのも事実だ。また、公権力に過度に依存することは弾圧を生む危険がある。私は、まさにマスコミこそが先頭に立って被害を生まぬよう、未然に防ぐ役割を担うべき分野であると思う。
 この報告書が公刊された1月10日、民放TF1局は、ゴールデン・アワーにスタジオ討論とルポでセクト問題を扱った2時間にわたる特別番組を放映した。創○学会がフランスで運営するビクトルユーゴー文学館で案内嬢から池田○作の名が出た途端「セクトに注意!」とテロップが出るような日本なら偏向していると非難を浴びそうな内容だったが、視聴率52.3%、1干万以上のフランス人が見て、激励こそあれ抗議はほとんどなかった。


463 1996仏議会とセクト(8) 2004/10/08 21:56

 報告書がもう一つ具体的対策として挙げたのは国際協力だ。この問題は前々からEC委員会でも取り上げられている。セクトのロビーイングで決定が遅れているが、この報告書と政府・国会の支持表明は、プロセスを早めるに連いない。
 宗教ファナティックということで、イスラム原理主義にスポットが当たっている間に、一見するとおとなしそうな宗教の皮をかぶったセクトが静かに拡大し、とくに旧共産主義国では激しい勢いで浸透して、セクトが原爆を持つという事態が、フィクションではなくなっている。日本の宗教法人法審議で野党は拙速であると批判したが、認識が甘いと言わざるをえない。宗教法人対策はともかくセクト対策は急務である。
 報告書はセクトの莫大な財力に触れ、<多くのセクトが税法の『寛容』な国に進出しようとするのである>と記す。
 セクト問題が相変わらず宗教問題の枠内にとどまって政治の駆け引きの材料になっている間に、日本はまさに世界中のセクトの吹き溜まりになっている。
  □
(<>内は報告書の引用。ただし紙数の都合上一部要旨とした。またセクトの活動実態の例は報告書記載のものに限定しなかった)

11月11日(木)
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