ID:104303
暴かれた真光日本語版
by 日記作者
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■SAPIOの記事より
 「いつでもどこでも何にでも手かざし出来るのが当教団の魅力でしょうね。奇跡を自分で理屈抜きで体験できるんです。たとえば校内暴力に悩む岡山県のある先生は、朝30分早く家を出て、教室を手かざしで浄化して校内暴力をなくしました。この先生は文部省から表彰されましたけど、こういう例がたくさんあるんですよ」
 また入信歴12年、都内の市街地再開発組合の事務局長をしている蔵T昭さんは実際にオフィスで仕事を始める前、机に手かざしするという。
「こうすると、文章がすらすら書けるし、誤字もなくなるんです」
 こうしたことが事実とすれば、手かざしはまさしく「超能力」にちがいない。しかも効き目の強弱はあっても、基本はわずか3日の研修で習得できる。忍術の習得を夢見た少年の心を持ちつづける者にとっては、なるほど魅力になりそうである。
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■「不思議さ」を残しておきたい心理
 S教M光の中心的な信者層は40〜50代で50%を占めるが、やはり若い10〜30代の世代も40%と多い(60代以上が10%、全世代では女性が65%を占める)。
 立命館大学の安斎育郎教授は広く「超能力」を科学していることで知られている。
 なにしろ東大奇術愛好会の第3代会長だったとかで、みずから手品を駆使して念力、透視術、テレパシー、心霊術などを「自然科学概論」の授業で実演、学生たちの度肝を抜いた後、おもむろにタネも仕掛けも明かして、科学する心を教えていく。
 そういう実践教育を身をもってする安斎教授が、近ごろ若者超能力好み事情について証言する。
「授業を始める前、学生たちに超能力をどのくらい信じるか、その傾き具合を問うアンケートを取っています。学生により回答はいろいろですけど、8〜9回授業をやった後、今は信じているかと、またアンケートを取ると、例えば初回は90%信じると答えた者が10%になっていたり、40%と答えた者が0.1%になったり、それぞれに低下しています。だけども0%も信じない、という学生はほとんどいないんですね。心のどこかに不思議なことを残しておきたい、かえって真実を知ってがっかりした、といった意識が潜んでいるようなんです」
 安斎教授なら、手かざしをどう見るのだろうか。前記した通り、施光者が手をかざすと、はなはだしい場合には受光者が床を這いずり回る――ここにタネや仕掛けを見つけ出すことは、かなり難しそうである。
 「手かざしをすると、相手がそれらしい反応を見せる。自分ではよく分からないけれど、どうも気を出せるようになったらしいって人たちが実際には多い。
 群馬大学にこの手かざしや気功で治ったという患者さんを綿密に調べているM教授、T教授がいるんですけど、おふたりの研究だと、80項目にわたって患者の体を調べたが、有意の変化は何も見いだせなかったというんです。たとえば手かざしに鎮痛効果があるのなら、脳内にエンドルフィンが増えていなければならないはずですけど、その濃度が増えていない。といったことからすると、昔から病は気からといいますけど、それと同じで、手かざしに反応するというのは催眠誘導的なものと思いますよ。なんでもかんでも超能力と呼ぶことで、合理的な理由を解明しようとすることを放棄せず、肝心なのはなぜだ、と追求する気持ちだと私は思いますけどね」


327 SAPIOの記事より(3) 2004/03/19 21:49

■なぜ非科学的なものに惹かれるのか――手かざしの信仰は、不思議に直面して不思議に埋没していく人間の弱さなのか
 中国に気功法がある。気功は自分自身の養生功である内功と、他人の病気を治す外功に分かれ、外功となると、厳しい鍛錬を積んだごく少数の人間にしか出来ないという。
 気功師の手から発する外気は中医(中国医学)として実際に治療に用いられ、その効果や発する物質が何なのか、国家レベルの研究が行われている。安斎教授の話を続けよう。
「しかし、この研究も比較対象群を置かないとか、客観的に認定できるようなものではないようです。

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11月18日(木)
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