ID:104147
龍神様のささやき
by 龍
[261228hit]
■「ぼた餅」と「おはぎ」
以前に、お彼岸の便りをお送りさせて頂いた事がございましたが、秋分の日である今日を中日とし、前後3日間の今は、ちょうど秋のお彼岸となります。春のお彼岸と同じように、この時期にはお墓参りをしたり、仏壇にお供え物をするなど、ご先祖様を敬い、尊ぶ行事になります。
さて、お彼岸のお供え物としてよく知られているものに、「ぼた餅」と「おはぎ」があります。
ごくごくシンプルに餡子で包まれたもの、きな粉やゴマで包まれたものなど、時期的な事からも、スーパーなどに行くと様々な種類がございます。しかし、やはり一番よく知られているのは、最初にお伝えした、中の餅が餡子で包まれたものなのではないでしょうか。
一見同じものに見える「ぼた餅」と「おはぎ」ですが、どうして呼び名が異なるのでしょうか。
その2つを漢字にすると、「牡丹餅」と「お萩」と書きます。牡丹の花は春に咲く花となり、萩の花は秋に咲く花となりますが、春と秋、それぞれのお彼岸の際に、季節ごとに咲く花を連想して、ご先祖様にお供えするという意味がございます。
そして、ぼた餅を作る時には、牡丹の花をイメージして大きめに作り、おはぎは萩の花のように小さ目に作る。
ぼた餅は粒あんで、おはぎはこしあんで作ったり、地域によってはその逆な場合。餡子がぼた餅で、きな粉がおはぎ。中のお餅を完全に餅の状態にまでついたものをぼた餅、米の粒が残っている程度についたものがおはぎなど、本当に、様々なものがあるようです。
しかしながら一番は、やはりご先祖様への感謝と反省の気持ちを忘れない事。美味しいぼた餅やおはぎを食べるとついつい忘れてしまう面があるかもしれませんが、お仏壇の前で手を合わせ、改めて感謝と反省を思われれば、ご先祖様もきっと喜んで下さる事でしょう。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がある中、今年は残暑が厳しい日が続いておりますが、皆様におきましてはくれぐれもお体に気を付けて。
この機会に、ご先祖様に思い出して頂くキッカケとなれば幸いに思います。
09月23日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る