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龍神様のささやき
by 龍
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■愛
「愛」という言葉を聞いて、皆様はどのようなイメージを思い描かれるでしょうか。恋愛や家族愛、人間愛など、誰かに対する気持ちや、感情の意味をイメージされた方が多いかと思います。
どの言葉もとても美しく、また素晴らしい意味を含んだ表現となります。

例えば、仏教を教えられたお釈迦様や弘法大師、キリスト教のイエス・キリストの気持ちは、この世の皆が救われるならば、私は救うまで頑張るという、自分を犠牲にしても人を愛する、慈悲の思い。
そして、見返りを求めない愛や、母親の子供に対する愛など、本当の意味での愛。愛する愛という面がございます。

その一方で、欲する愛という物もあり、例えば愛を含む言葉の一つとして、「渇愛(かつあい)」という言葉がございます。
以前の便りで、のどが渇いた人がいくら塩水を飲んでも、その渇きを癒せない・・・。というお話をしたかと思いますが、それと同じでこの言葉も読んで字のごとく、水を求めるように自分が満足するまで愛を求める。愛を渇望し、満たされるまで止む事の無い、欲望(欲)の一つとなります。

その結果、自分の愛が満たされない事から相手に執着したり、嫉妬や憎しみの気持ちと表裏一体で、苦しみや切なさを伴うような状況もございます。
また、執着という言葉が出てきましたが、それぞれの字に「愛」をつけてみると、愛執や愛着という言葉になり、愛をむさぼり、愛にとらわれるような意味となります。

今回お伝えさせて頂いた通り、愛にはとても素晴らしい面がございますが、後者の形になると、大きく道を踏み外してしまう状況がございます。改めまして愛する愛、慈悲の心、慈しみやあわれみの気持ちを忘れずに接し、臨んで頂ければ幸いです。
09月17日(日)
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