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うららか雑記帳
by 浜月まお
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■小説書きさんを問い詰めるバトン
1:小説を書く際、資料などは使いますか? 何を使いますか?(例:wikipedhia、書籍名、etc)
国語辞典は必携。ちょっとでも言葉の意味に不安を覚えたらすぐ調べます。
ここんとこgoo辞書とか携帯の簡易な国語辞典を使うことも多いかな。
最近調べた単語は『小夜』『登用』『洗いざらし』。
異世界ファンタジーを書くときはなるべくカタカナ語を避けてるんで、外来語として定着している言葉を日本語に直すのにもちょくちょく辞書を使います。ソファとかタイミングとかカーテンとか。
2:プロットやフローなどは用意しますか? 用意するとしたら、どのように立てていますか?(例:メモ書き、StorYBook、etc)
読み切り単発物以外は基本的にプロットを作ります。
PCに入れたストーリーエディタというソフトを絶賛愛用中。ツリー形式で物語の流れを小見出しごとに一目瞭然ばっちり状態で管理できるんですよ。
あまりの便利さに、プロットだけでなく各種設定やキャラプロフィールなんかもこのソフトに全部詰め込んじゃってます。
『WILL』は3章からストーリーエディタを利用してるんですが、いずれ改稿する時には1章や2章もこのソフトでプロットを作り直そうと思ってます。
長編書きさんには特にオススメ。
3:小説を、どこかに投稿したことはありますか?
ないです。
その昔富士見ファンタジア文庫の長編大賞を目指して書こうとした時期があったけど、書ききることができずに儚い夢と散りました(笑)
4:あなたの小説(文章)が一番影響を受けている作家さんを一人挙げるとしたら、どなただと思いますか?
村山由佳さんかなぁ。
けれんみのない印象ですが、色彩や情景描写と一体化した心理表現がすごくて、その瑞々しい感性にいたく感動した記憶が強烈に残っています。
5:あなたの書いた小説に今まで登場した中で、一番好きな情景描写の言い回しを一つ、見せてください。(ネタバレしそうな部分は伏字などで構いません)
息を呑んだ。
一面に咲き誇る花、花、花──白い花。
敷き詰められた絨毯のように、純白の花が風に揺られている。白い小ぶりの花が連なって咲くそれは、白連花。
──ひとつ、またひとつと蕾が綻ぶ白連花を見て、古の人は『死』を連想した。
すでに先立った者たちの行列、死者の並びへと、白装束を纏いて加わる。そんなことを思ったのだろう。
だから、白連花は弔いの花だ。葬儀をしめやかに飾る、清雅な弔花。
それが一面の野にさざめく情景は、ある種の凄味を備えていた。
一斉に花が揺れる。
その只中に、ひとつの人影があった。逆光で顔は分からない。浮かび上がった身体の輪郭は、青年へと変わりつつある少年のもの。
彼は花束を両手に抱いて、ただ立ち尽くしていた。三つ並んだ墓石の前で、身じろぎもしない。腕の中の蕾もまた、可憐に咲くであろう白連花。夕陽を浴びて、花弁がほのかな淡紅色に色づいている。
俯いたままの少年。その背中に声をかけるのは、やはりためらわれた。
──『WILL』第2章より
一番かどうか分からないけど、ぱっと思いついたのがこのハルイ君の登場シーンでした。
夕暮れ時、ディアス郊外の小さな一軒家の、裏庭一面に咲いた白連花の中に佇む少年。
頭の中に映像があって、それを書き写すようにして描写した記憶があります。
6:あなたの書いた小説に今まで登場した中で、一番好きな心理描写の言い回しを一つ、見せてください。(ネタバレしそうな部分は伏字などで構いません)
“会いたかった”
囁きは、きっと彼女に届いていない。かまわなかった。
後先のことを考えなくなって久しい己に芽生えたもの。今宵の血で封じられた、ささやかな想い。
引き延ばされた最後の一瞬、視線が触れあった。今にも泣き出しそうな表情をしている。
青ざめた頬へ手をさしのべれば届きそうな距離だというのに、なぜだろう、やはり彼女の存在はひどく遠い。遠すぎて、まるで夢のようにかすんでいく。
共に往くことができるとは……思われなかった。
お題No.024『あなたに会いたい』より
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05月20日(金)
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