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うららか雑記帳
by 浜月まお
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■遙か3プレイレポNo.21:鵯越と涙
『あたら夜の月と花とを同じくは あはれ 知れらむ人に見せばや』

明けるのが惜しいほど素晴らしい今宵の月と花とを、どうせなら情趣をよく理解する人に見せたいものだ──という意味ですね。
望美ちゃんが春頃すでに源氏軍にいたことを知って、当時自分も京にいたから、それなら一緒に花見がしたかった、と。
ヒノエ君の流し目と口説き文句にもだいぶ慣れてきましたー(笑)


単独で生田の戦端を開いた景時さんを救うために、一ノ谷へ。景時さん、頼朝の密命でも受けたのかもしれませんね。
1周目は一ノ谷から奇襲して、でもそれを平家に読まれていて先生を失ったという経緯があるので、望美ちゃんは一ノ谷ではなく高尾山の崖からの奇襲を提案しました。九郎さんが「ここのような場所から奇襲していれば」と反省していた峻険な崖ですね。

九郎「俺に命を預けていいんだな」
望美「……はい!」

このやりとり好きだなぁ。共に馬で奇襲すると主張する望美ちゃん、凛々しいです。
九郎さんは驚きつつも望美ちゃんの進言を容れ、見事奇襲は成功。九郎さんの絆の関突破です。

「この勝利はお前のおかげだ。礼を言う。お前は武運を司る比売神(ひめがみ)かもしれないな」

「龍神の神子? おとぎ話の中の存在じゃないのか?」とか言ってたくせに(笑)
比売神は姫神、つまり女神のことですね。うっわ恥ずかしい台詞。誉め言葉ひとつ口にするだけで真っ赤になるのに、どうしてこういう台詞をさらっと言うかね。どうもそのあたりの感覚がよく分かりません。が、落差がツボに入るので良し。


生田神社へ到着し、景時さんと合流。
戦線に残っている平家の武将は平知盛。彼と刃を交えて退け、平家の軍勢も退いていったので、ひとまずこれで一件落着かと思いきや、九郎さんはさらに追撃をすると言います。
福原を落とせというのが鎌倉殿の命令である以上、平家が福原を捨てるのを見定めるまで軍を退けないのです。
しかし、安徳帝と三種の神器帝はすでに沖へ逃亡してしまい、大輪田泊から平家の船が次々と離岸していくのを、源氏勢はあと一歩のところで見送ったのでした。

こうして福原の合戦は終結。形としては源氏の勝ちですが、平家は早々に退却したことによって戦力を温存しています。大勢まで決まったわけではなく、いずれ再び激突するのは必至。

いや、でも、いいのです。1周目と違って先生が無事でいてくれるし。九郎さんが「そんなだから放っておけないんだ」なんて言ってくれたしね。つかアンタに言われたくないわ! 九郎さんが一番放っておけないタイプだよ! もし現代人だったらキャッチセールスに誰よりも引っかかるに違いないよ!(笑)
それでもなお、会話の端々から垣間見える、自律心と向上心の強いところがまた格好良いね、九郎さん。


京へと帰還したあと、平家を福原から追い払った恰好になった九郎さんの評判はますます高まって、ついに後白河院が「官位を授ける」と言い出しました。
官位……。
これって、もしかしなくても史実をモチーフにした頼朝との決別フラグ?
史実では、功労華々しい義経が謀反人として追われて自刃せざるを得ない苦境に陥った原因のひとつに、『勝手に官位を受けて頼朝の警戒心を煽った』というのが挙げられるんでしたよね。
『武家の官職には頼朝の許しを得て就く』という取り決めがあるのに、許可を得ずに貴族の役職である検非違使・左衛門少尉に就いてしまったから、規律整然たる武家政権の樹立を目指す頼朝の不興を買い、やがて頼朝は「義経に源氏棟梁の座を奪われるのではないか」と疑念を抱くようになったのだ……というような記述を目にした記憶があります。

検非違使尉、大夫判官。従五位下。九郎さんが後白河院から賜る官位です。
たしかにきらびやかな冠には違いないですね。今まで「坂東の田舎侍」と都人に蔑まれていた源氏にしてみれば、九郎さんが官位を賜るということはすなわち源氏の働きが認められたということで、苦労が報われる心地がするのでしょう。

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04月12日(土)
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